「オウム真理教」というテロ組織(2018年に死刑執行された麻原彰晃=「真理党」党首を教祖としていた宗教法人)に対して、TBS職員がオウム真理教と対立していた坂本堤弁護士のビデオ映像を見せ、それに誘発される形でオウム真理教が坂本弁護士一家(本人、妻子の3人)を惨殺することとなった事件(坂本堤弁護士一家殺害事件)がありました。この問題で、TBS社長(磯崎洋三氏)は引責辞任しています。
(「夕刊フジ」1996年3月26日)
この事件から、TBSには報道の倫理を守らず、むしろ犯罪を誘発するような体質があることが見受けられます。
また、TBSの番組や報道には「反安倍」という傾向が目につきます。
TBSの報道姿勢自体も「反安倍」ですが、テレビの画面の中にも「反安倍」傾向が出現することもあります。
たとえば、テレビに映る一瞬の映像・画像の中に安倍晋三元首相の画像を数秒間だけ挿入するという手口が使われてきました。
よく知られている事件としては、「731部隊」(細菌兵器の計画)を特集したTBSの番組「イブニング・ファイブ(JNNイブニング・ニュース」(2006年7月21日)で、この番組の内容とは全く無関係の安倍元首相の画像を「ゲリラ活動?」という文字と一緒に、ひそかに映り込ませていたのです(安倍官房長官印象操作映像事件)。
これは一種のサブリミナル効果として、視聴者の潜在意識の中に安倍元首相に対する憎しみを増長させる効果があるものと思われます。まったく、ひどい話です。
このTBSの行為について、総務省は厳重注意処分を下しています。
(2006年7月21日、TBS・安倍官房長官印象操作映像事件)
また、2012年のTBS報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」の中で、痴漢(強制わいせつ)についての報道の中で、全く無関係の安倍元首相の映像が約2秒間にわたって挿入される事件がありました。
これもまた、安倍元首相に対する印象を悪化させる効果があると思われます。
(2012年11月16日、TBS「みのもんたの朝ズバッ!」印象操作事件)
ところで、安倍元首相を銃撃した山上徹也容疑者は、約20年前に抱いた旧統一教会への恨みを晴らすために、インターネットから情報を得て銃を製造し、安倍元首相の動向を知ったとされています。
しかし、山上容疑者の本来の目当ては旧統一教会のトップであって、20年間ずっと安倍元首相を恨んでいたわけでもないのに、なぜ安倍元首相を殺害するまでの強い憎しみを増長させたのだろうか、という疑問がどうしても残ります。
そこで、犯行直前までのネット上の雰囲気をふりかえってみると、山上容疑者が安倍元首相に対する憎しみを強くしていった時期と、ネット上に「アベ死ね」「アベが日本の元凶だ」「アベが死ねば世界は幸福になる」などの誹謗中傷の書き込みの量がピークに達する時期が、妙に一致していた気がするのです(すでにそれらのログは消されているので、立証するのは困難ですが)。
もしも、山上容疑者の殺意を駆り立てるネット上の安倍バッシングや、誹謗中傷の書き込みを意図的に行なって印象操作をする反安倍派のグループなどが存在していたと仮定すれば、それらの書き込みを見た山上容疑者が「安倍元首相に個人的な恨みはないが、安倍元首相を殺せばこんなに多くの人が喜んでくれるのだ、安倍元首相を殺すことは日本のためだ」などと思い込み、殺人に対する罪悪感が薄れていったことは十分考えられるでしょう。
果たして、真相はどうだったか現在のところは不明です。警備体制の致命的な不備といい、肝心の証拠である銃弾が見つからない件といい、遺体解剖の所見が警察と病院で大きく異なる点といい、あまりにも疑念を残す余地が多すぎる事件です。
事件の背後で、何らかの反安倍勢力が動いていたという説もあるようですが、あくまでも今は確実なことは言えません。
ただ言えることは、旧統一教会への激しいバッシングの嵐が、事件の真相調査、安倍元首相の遺志相続、迫る中露への危機感などをかき消してしまうように、不気味に吹き荒れているということだけです。