2022年08月25日

村山政権で、統一教会に対する「霊感商法」「反社会的団体」等の主張は退けられていた!

左翼の人々の中には、家庭連合(旧統一教会)が20〜30年ぐらい前に「霊感商法」をやっていたとか「反社会的団体」であるなどと批判する人がいますが、旧統一教会についてそのような批判がテレビで騒がれていた28年前(1994年)の村山富市内閣において、すでにそれらの主張は退けられていたのです。

村山首相の答弁書においては、統一教会について「霊感商法」「反社会的団体」等の主張を退けるとともに、わが国では信教の自由の原則によって宗教活動は自由であり、統一教会の合同結婚式における婚姻の意志の問題等も政府が判断する立場になく、財産処分の問題についても法令違反がない限り宗教法人の自主的判断にゆだねられるべきことを明確に述べています。

それらは当たり前といえば当たり前のことなのですが、現在テレビなどが盛んにやっている旧統一教会バッシングは、このような憲法精神や罪刑法定主義に基づく法治国家の基礎すら崩壊させてしまう、危うい状況を生み出しているのです。

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世界日報、1994年7月19日「統一教会に関する答弁書参院議長に送付、首相」

以下、1994年に村山首相が社会党・北村哲男参議院議員の質問に対して回答した答弁書の内容を掲載します。
当時の原本が縦書きであるため、横書き・アラビア数字などに変えています。


答弁書第9号

  内閣参質129号
  平成6年7月12日
                 内閣総理大臣 村 山 富 市

参 議 院 議 長 原 文 兵 衛 殿

参議院議員北村哲男君提出世界基督教統一神霊協会に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


 参議院議員北村哲男君提出世界基督教統一神霊協会に関する質問に対する答弁書

1について
 宗教法人「世界基督教統一神霊協会」(以下「統一協会」という。)に関係して、御質問にあるような訴訟が提起されていることは、報道等により承知している。
 しかしながら、政府としては、一般的に、特定の宗教団体が反社会的な団体であるかどうかについて判断する立場にないと考える。

2及び5について
 我が国においては、憲法に信教の自由の原則が定められており、宗教団体を組織し、宗教活動を行うことは、基本的に自由である。もちろん、宗教団体に法令違反の事実があるような場合は、これに関する法令の規定が適用されることは当然である。
 ところで、宗教法人法(昭和26年法律第126号)に規定する宗教団体とは、宗教の教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とし、神社、寺院、教会等の単位宗教法人の場合には、礼拝の施設を備える団体であるが、現在のところ、所轄庁である東京都知事は、統一協会がこの要件を欠いているとは判断していない。
 また、同法第81条に基づく解散命令は、所轄庁等の請求等により裁判所が行うことができるとされているが、現在のところ、所轄庁である東京都知事は、統一協会について、その請求を行うべき場合に当たるとは判断していない。

3について
 婚姻当事者に婚姻意思があったか否かは、個々の婚姻ごとに判断されるべき問題であり、それに関する紛争は、最終的には司法により解決が図られるべきものであって、政府としては、一般的に婚姻意思の問題について判断する立場にないと考える。

4について
 政府としては、現在、御質問の統一協会ないし国際勝共連合の活動の詳細については承知していないし、また、御指摘のような問題について、判断する立場にないと考える。

6について
 宗教法人法第79条は、宗教法人が行う公益事業以外の事業の停止命令について規定しているが、統一協会の所轄庁である東京都知事は、いわゆる霊感商法については、現在、統一協会の規則には事業として記載されておらず、また、統一教会が行っている事業であるという確証もないことから、現在のところ、同条を適用することは基本的に困難であると判断している。

7について
 御質問の課税上の問題については、個別・具体的な事柄であるので、答弁を差し控えたい。

8について
 宗教法人法においては、宗教法人に対して、所轄庁への収支報告義務を課していないので、所轄庁において、宗教法人の資金の流れを把握することは困難である。また、宗教法人の財産の使用、処分については、法令の規定に違反するような場合を除き、基本的にはその宗教法人の自主的な判断にゆだねられているものと考える。

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村山富市内閣総理大臣が原文兵衛参議院議長に送付した答弁書
(1994年7月12日付、内閣参質129第9号)
 国立国会図書館所蔵、特別複写許可No.F283
posted by むちゅう(江本武忠) at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 注目ニュース、記事などに関すること
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