2023年10月10日

文化庁長官・都倉俊一氏は、勝共連合「スパイ防止法制定運動」推進派だった。解散命令請求は岸田首相の政治パフォーマンス!

(1)スパイ防止法制定を推進していた都倉俊一氏(文化庁長官)

旧統一教会(家庭連合)系の政治団体である勝共連合は、古くからスパイ防止法の必要性を説き、法律の制定運動を積極的に展開してきました。

そこに多くの国会議員、法律家、有識者らが賛同しておられましたが、作曲家の都倉俊一氏(第23代文化庁長官、元日本音楽著作権協会会長)もまたこの運動を推進する一人でした。

都倉俊一氏といえば、ピンク・レディーの「ペッパー警部」「UFO」「サウスポー」をはじめ、山本リンダの「どうにもとまらない」、フィンガー5の「個人授業」、中山千夏の「あなたの心に」、狩人の「若き旅人」など、多くのヒット曲を作ってこられた作曲家として著名です。

(2)都倉氏は映画「黒猫を追え!」の音楽担当スタッフだった

勝共連合は北朝鮮のスパイ問題や日本人拉致問題について取り組み、スパイ防止法の必要性を啓蒙するための映画「黒猫を追え!(コードネーム・ブラックキャット)」を普及する活動をしていた時期があります。

「黒猫を追え!」は井上梅次氏岩清水昌弘氏を監督として1987年に製作されたもので、柴俊夫氏榎木孝明氏国広富之氏田中美佐子氏らのキャストたちが演じるドラマでした。
DVDのジャケットを表示します。

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この映画の音楽を担当していたスタッフが都倉俊一氏だったのです。

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(3)家庭連合の解散命令請求は、岸田政権の政治的パフォーマンスである

さて、今月(2023年10月)12日に政府は家庭連合に対する解散命令請求について審議して、翌13日金曜日に裁判所に請求の手続きをする予定とのことです。
岸田首相としては、とにかく解散命令請求をやって「旧統一教会とは関係を切るのだ!」というアピールをしたいだけのことでしょう。

今回の解散命令請求については、統一教会に対してこれまで批判的であった郷原信郎弁護士ですら強く反対しておられます。

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郷原弁護士はジャーナリストの鈴木哲夫氏との対談で、旧統一教会に対する解散命令請求について「法的要件としては極めて厳しい」、岸田首相の政治判断で請求するようなことは「絶対やめてほしい」「政治的な意図で利用するのはとんでもない話だ」と述べおられます。

また、このような法律知識を要する問題について「世論調査」で判断することは「魔女裁判」になってしまう、とメディアの世論誘導に対しても強い危機感を示されました。実にもっともな見解だと思います。

法律を政治的パフォーマンスに利用する岸田首相については「法的な素養を微塵も感じられない」と強く非難しておられますが、確かに少しでも法的な判断力のある人であれば、今回の解散命令請求がいかに不当なものであるかわかると思います。

解散命令請求について中山達樹弁護士は、「拝啓岸田文雄首相、家庭連合に、解散請求の要件なし」という小冊子の著書(光言社2023年発行、ISBN978-4876562251)において、今回の請求が全く要件を満たさないことを解説しています。

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中山弁護士によると、宗教法人法による解散の要件はきわめて厳格なもので、法人(代表役員等)が法令に違反して「著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる」場合に限られます。
化学兵器(猛毒のサリン)を使って無差別大量殺人事件を起こしたオウム真理教でさえ、最高裁は「必要でやむを得ない」という慎重な理由を付けて解散命令を出しています。

まず宗教法人を解散させるためは、基本的には「組織性・継続性・悪質性」の3つの要件を満たすことが必要です。しかも民事事件は含まれません(平成7年高裁決定)。
家庭連合の場合、役員等による刑事犯罪はなく「組織性」が認められた裁判例もありません。また、何らかの違法行為による「継続性」もなく少なくとも最近7年間で提訴された裁判はありません。

「悪質性」についても認められず、たとえば暴行で7名の死亡事件を起こした神慈秀明会や暴行・死亡事件を起こした紀元会、殺人罪で懲役15年の有罪判決を受けた顕正会や詐欺容疑で有罪判決を受けた法の華三法行などに対して、解散命令請求はおろか質問権すら行使されていないので、これらの宗教法人よりも悪質な犯罪が認められない家庭連合に解散命令を適用することはあり得ないというべきでしょう。
岸田首相が家庭連合に対して、いかに法律を恣意的に乱用しているか一目瞭然ではないでしょうか。

上記に紹介した郷原信郎弁護士や中山達樹弁護士の見解は決して特殊なものとか単に主観的な主張ではなく、きわめて客観的な法の常識とも言うべきものであって、法の下の平等の大切さを自覚する人々であれば誰でも岸田政権による解散命令請求が異常で不当なものであると感じるのではないかと思います。

本来ならば日弁連などが政府に対して警告を発すべき事案だと私は思うのですが、日弁連の体質はそういう人権感覚を伴っていないように見えます。
posted by むちゅう(江本武忠) at 01:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 家庭連合・統一教会・統一運動